山崎孝明江東区長にメールを送ろうとした。江東区のホームページの「区長へのメール」コーナーからである。
次のような内容である。
● 山崎孝明 区長は、江東区役所のお役所仕事を改善できるか
しかし、「区長へのメール」の説明には驚くべき事実が書いてあった。
(2)ご意見等の内容に応じて、広報広聴課から担当する所管課に送付いたします。
「区長へのメール」が区長に届かないのである。「担当する所管課」に送られてしまうのである。そして、「処理内容」が「区長決裁文章」になるだけなのである。(注1)
江東区役所の「区長へのメール」は区長に届かない。
これでは「区長へのメール」ではない。
仕方がないので、担当者にメールを送った。
広聴担当者 様
「区長へのメール」は、通常は担当課に回されるようです。
しかし、先のメール(公開書簡も含む)は、早急に区長に直接お渡しください。
次の理由によります。
1 このメールは担当課の対応の改善を区長に求めるメールです。ですから、担当課に回されては意味がありません。
2 既に、公開書簡は広く知られる文章になっています。グーグルで「山崎孝明」を検索すると4番目にこの文章が出てきます。
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rls=GGLD,GGLD:2005-15,GGLD:ja&q=%e5%b1%b1%e5%b4%8e%e5%ad%9d%e6%98%8e
既に、区長の対応が必要な状態になっているのです。
そして、広報広聴課が何もしなくても、山崎孝明区長はお気づきになるでしょう。
早急に区長にお伝えください。(注2)
「区長へのメール」が区長に届くようにするために努力が必要なのである。何かがおかしい。(苦笑)
他の自治体はどうなっているのか。
横浜市のホームページを見る。
Q5:
「市民からの提案」や「市長陳情」は本当に市長が見ているのですか?
A5:
「市民からの提案」や「市長陳情」は、すべてデータベース化されており、市長はパソコンから常時、閲覧できます。……〔略〕……
http://www.city.yokohama.jp/me/shimin/kouchou/qa.html#a5
「すべてデータベース化されており、市長はパソコンから常時、閲覧できます」とある。(注3)
市長が、「すべて」の「市民からの提案」・「市長陳情」を直接読むことが出来るのである。「市長陳情」を市長が読むことが出来る。当たり前のことである。
もちろん、この方がよい。
あなたの自治体のシステムは、どうなっているだろうか。
「区長へのメール」・「市長へのメール」を首長が直接読むことが可能なシステムになっているだろうか。
ホームページから「区長へのメール」・「市長へのメール」などの名目でメールを受けつけることは簡単である。そのようなコーナーがあれば、〈開かれた自治体である〉という印象を住民に与えることが出来る。
しかし、それは格好をつけただけに過ぎない。問題は中身である。そのメールをどのように扱うかである。
諸野脇@ネット哲学者
〔追記 7月31日〕
広聴広報課長から次のような手紙をいただいた。
広報広聴課では、いただいたご意見(原文)と該当所管部署の回答を印刷し、月2回区長までの決裁を取っております。
したがいまして、区長はいただいたご意見と、それに対する回答全てに目を通しております。
区長が「全てに目を通して」いるのはよいことである。
しかし、疑問がある。
私の「区長へのメール」はどう扱われたのか。
広報広聴課には、理由を述べて〈担当課ではなく、区長に直接渡して欲しい〉という趣旨を伝えた。広報広聴課は、私のメールを区長に直接渡したのか。渡さなかったのか。それが全く分からないのである。(当然、広報広聴課長は、手紙でそれを説明するべきであった。)
この状態では、私は不安である。
言い換えれば、次の二点が問題である。
1 区長が「区長へのメール」を担当課が対応した後に見るシステムになっている。
2 区長がどれほどの熱意で「区長へのメール」を見ているのかが分からない。
「区長へのメール」と書いてあれば、多くの人は、そのメールが区長に直接届くことを想定する。区長がメールを読んで担当課に指示を出すシステムを想定する。しかし、江東区の「区長へのメール」はそのようなシステムになっていない。区長は、対応が終わった後に、結果を確認するだけのようである。(格好をつけずに「区役所へのメール」と名前を変えた方がよいのではないか。)
やはり「『区長へのメール』は区長に届かない」のである。「区長へのメール」として送ったメールは、担当課に届いてしまうのである。
だから、江東区の「区長へのメール」は、苦情を解決するシステムにはなっていない。苦情を訴えても、原則として、問題を起こした課に対応が任されるのである。区長(または区長室のような組織)が問題を起こした課を指導するシステムになっていないのである。
独立した他者が担当課の対応を正すシステムが必要である。
(注1)
念のため書く。
江東区の「広聴」は比較的よい方なのである。
次の文章で、そのよさを書いた。
● 欠点を自ら情報公開! 江東区役所はすばらしい!(苦笑)
実は、「区長へのメール」がどのように扱われるのかを明確に説明しているのもよい。他の自治体と比較するとよい。
どのように扱われるのかすら分からない自治体も多いのである。
(注2)
このメールを受け取ったのは、広聴広報課のどなたなのか。
受け取った方のお名前をお伝えいただけるようにお願いした。
しかし、お返事がない。(苦笑)
ご連絡、いただきたい。
(注3)
横浜市の「広聴」はすごい。
● 「市民の声」の公表
実に具体的な「投稿」と「回答」のやり取りが公開されている。さまざまな分野のやり取りが公開されている。
中田宏市長が「すべて」の「市民からの提案」を「常時、閲覧」できるシステムが有効に機能しているのであろう。