日本では、「お上」に「お伺い」を立てた者がいた。新党さきがけである。
〈インターネットの利用が公職選挙法に違反するかどうか〉を自治省(当時)に問い合わせたのである。(注)
http://www.jsdi.or.jp/~y_ide/9610saki_qa.htm
率直に感想を述べる。
アホか!
役人に「違反するかどうか」を聞けば、「違反する」と言うに決まっている。もちろん、新党さきがけも、そのように言われた。規制が彼らの権力の源なのである。
次のような笑い話がある位である。
賄賂を取り過ぎて、便所の番人に左遷された役人がいた。
友人が心配して声をかけると、彼曰く。
「なあに、大丈夫だ。入りたい奴を入れないようにして、出たい奴を出られないようにすればいいだけだ。」
便所に「入れないように」規制すれば、金が取れる。「出られないように」規制しても、金が取れる。
役人の権力は、このような規制があるから成立するのである。だから、彼らは出来るだけ規制を多くしようとする。(彼ら自身に、明確にそのような意識があるかどうかは分からないが。)
「お上」に「お伺い」を立ててはいけなかったのである。聞かずに、インターネットの活用を始めればよかったのである。みんなで活用を始めればよかったのである。
インターネットの活用が一般的になってしまえば、もう変えようがない。役人も「事後承認」せざるを得なくなる。
人々の行動が違えば、世界が変わっていた可能性がある。別の一点で「安定」していた可能性がある。
インターネット選挙が実現していたかもしれないのだ。
(注)
新党さきがけの質問は、押し気味の質問である。つまり、大筋で質問の形をした批判である。質問としてはよく出来ている。
しかし、現実には、逆効果になってしまった。役人に規制をするきっかけを与えてしまった。
社会現象として、興味深い事例である。